英国EU離脱によるエストニア・欧州諸国のスタートアップビジネスへの影響について投稿します。3本立てです。第一回は英国スタートアップ輸入政策『テックシティUK』について投稿します。

※2016年6月1日、エストニア最大スタートアップイベントLatitude59のファイナルピッチを観察する在エストニア英国大使(左)、ヨーク公爵アンドルー王子(左2番目) 写真出典)Latitude59
英国EU離脱投票は6/23です。英国EU離脱はエストニア及び欧州のスタートアップ、英国スタートアップ政策(テックシティーUK)に様々な影響を及ぼします。
貸席経済
大前氏によると『21世紀に繁栄する要素として「貸席経済」』と述べています。貸席経済とは世界中からヒト、モノ、カネを集めて都市・地域の経済を繁栄させる、と定義されています。英国はウィンブルドンテニス、金融などにおいて貸席経済で大きな成功を手にしています。「カネ」「ヒト」
英国は『テックシティUK』としてスタートアップ産業の強化をしています。その結果、英国とくにロンドンに「カネ」及び「ヒト」が集まる仕組みが構築されています。北欧・東欧・中欧のスタートアップの中で大きな成長を求めるものはロンドンを目指すのが多いです。私がEstBAN(エストニア・ビジネスエンジェル組合)のメンバーとしてサポートしているスタートアップの大半はこの流れになります。天才はどこからでも現れる」---中欧・東欧(CEE: Central and Eastern Europe)を面で張り、天才チームを発掘し、ロンドンへ連れていくアクセラレーター及びシードVCもあります。
英国本社移転
英国籍のベンチャー・キャピタルやアクセラレーターから英国外スタートアップが出資を受ける場合、投資契約に「本社英国移転」というものが多いです。欧州各地で生まれた有望スタートアップは投資を受けて「英国企業」に変身します。投資を受けた後のスタートアップの戦略はそれぞれ異なります。以下のようなケースに分かれます。
- 全員が英国へ移動
- マーケティング・セールス機能だけ保有
- ペーパー本社(チームは母国)
事例1
以下、楽天が2015年に買収した事例です。2015年7月13日
楽天、バーチャル試着サービスを提供するFits.me社を買収(出典:楽天)
楽天株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)は、バーチャル試着サービスを提供するFits.me Holdings Limited(本社:英国・ロンドン、CEO ジェームズ・B・ガンブレル、以下「Fits.me社」)の発行済み全株式を取得し、完全子会社化しました
『本社:英国・ロンドン』となっていますが、これはもともとエストニアの企業です。投資を受けた後、本社をエストニアからロンドンへ移しています。バックオフィス、開発チームはエストニアに残っています。CEOがロンドンとエストニアを行き来してマネジメントしています。上記のパターン2に当てはまります。
事例2
2016年6月9日、私が企画した『エストニア視察ツアー・スタートアップエコシステム理解編』で訪問したDeekit社は上記3のパターンです。英国アクセラレーターTechstarsのトレーニング期間中、ファウンダーチームはロンドンに滞在し、その後、エストニアに戻ってきています。次回予告
英国はこのようにして欧州内有力スタートアップの本社を次々と英国に移転させ、スタートアップ貸席経済を活性化させています。次の投稿では英国政府が欧州内で行っているPR活動について投稿する予定です。英国EU離脱とスタートアップ:その2:英国政府テックシティUK・PR活動
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